さて、Fさんは、コンパで知り合って学生時代から2年ほど付き合っている彼女がいる。 もう長いつきあいで、当然?体の関係もある。 その日も、食事の後、自然な流れでホテルに行くことになった。 事が済んで、いつもなら延長はもったいないと、さっさとチェックアウトするのだが、この日は疲れていたのか、Fさんは眠りに落ちてしまった。 寝息を立てるFさんを、幸せそうに見つめていた彼女だったが、やがて彼の髪の生え際がなにかおかしいことに気付いた。 そっと手を伸ばして触ってみると...動くではないか。「かつらだ〜っ」 思わず叫んだ彼女の声に、Fさんは飛び起きた。 彼女は子供のようにはしゃいでいた。彼氏の秘密に触れたことがうれしかったのだと思われる。 その後、かつらの解説までするはめになったFさんだが、内心はちょっとうれしかったのだそうだ。 ずっと彼女を偽っていたわけで、肩の荷が下りた感覚だったという。 (続く) |